沖縄のコンクリート住宅がカビだらけになる原因とは?除湿機では限界のある湿気問題をリフォームで根本解決

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけになる理由と解決方法

皆さん、こんにちは!沖縄県のリフォーム専門、タイホウ建設の嘉手苅(かでかる)です!

冬になり、沖縄も朝夕はひんやりとしてきました。この時期、弊社への相談で増えてくるのが、「カビ」に関するお悩みです。

夏が終わったのに、クローゼットの奥がカビ臭い

除湿機をつけているのに、北側の部屋の壁紙が黒ずんでくる

こんな経験はありませんか?

「沖縄は湿度が高いから仕方ない」と諦めている方も多いかもしれません。しかし、それは単なる気候のせいだけではなく、沖縄特有の気候とコンクリート住宅の相性の悪さが引き起こしている問題なのです。

この記事では、沖縄の家が冬でもカビやすい原因を解説し、除湿機に頼らずリフォームで根本解決する方法をご紹介します。毎年のカビ取り掃除から解放されたい方は、ぜひ最後までお読みください。

目次

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけになる3つの原因

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけになる3つの原因とは?

沖縄でカビに悩まされている方の多くは、RC造(鉄筋コンクリート造)の住宅にお住まいです。木造が主流の本土とは異なり、台風対策としてRC造が発達した沖縄ならではの住宅事情が、皮肉にもカビ問題を深刻化させています。

原因①:亜熱帯特有の高温多湿な気候

気象庁が公開している平年値(1991〜2020年の30年間の平均)によると、那覇の年間平均湿度は73%

カビが活動を始めるとされる60%を大きく上回り、70%を超えて繁殖が活発化する月が年間の3分の2以上を占めています。冬場でも湿度が65%を下回ることはほとんどなく、一年を通じてカビが繁殖しやすい環境が続きます。

原因②:RC造特有の「高気密・低調湿」という構造的弱点

沖縄に多いRC造住宅は、型枠にコンクリートを流し込んで造るため隙間がほとんどなく、非常に気密性が高い構造です。これは台風時の強風や騒音を防ぐメリットがある一方、室内の湿気が外に逃げにくいというデメリットにもなります。

さらに、コンクリートには木材のような調湿性がありません。木材は多孔質構造により、湿度が高いときは湿気を吸収し、乾燥時には放出する「呼吸」をしますが、コンクリートにはこの機能がないため、室内に湿気がこもりやすくなります。

原因③:冬場の温度差が引き起こす「壁内結露」

沖縄は冬でも比較的温暖ですが、それでも外気温が15℃前後まで下がる日があります。このとき問題になるのが、コンクリートの熱伝導率の高さです。

コンクリートは木材の約12倍も熱を伝えやすい素材のため、外気の冷たさが壁を通じて室内側に伝わりやすくなります。

暖房で暖められた室内の空気が冷えた壁面に触れると、そこで結露が発生。目に見える窓ガラスの結露だけでなく、壁の内部や押入れの奥など、気づきにくい場所で結露が起こり、カビの温床となるのです。

除湿機だけでは限界がある理由

沖縄のコンクリート住宅では除湿機には限界がある

沖縄のRC造住宅に住む方の多くが、除湿機をフル稼働させても「湿度が下がらない」「すぐにジメジメが戻る」という経験をしています。

これは使い方の問題ではなく、除湿機の仕組み上の限界と、沖縄の気候・RC造の構造が組み合わさった結果です。

除湿機の仕組みと「湿度戻り」の問題

除湿機やエアコンの除湿機能は、空気を冷やして結露させ、その水分を排出することで湿度を下げています。しかし、室温が設定温度に達すると運転が弱まり、内部に溜まった水分が再び室内に放出される「湿度戻り」という現象が起こります。

沖縄のように外気の湿度が常に高い環境では、窓の隙間や換気口から湿った空気が次々と入り込むため、除湿機で水分を取り除いても「いたちごっこ」の状態になりがちです。

除湿機が届かない「壁の中」で起こる結露

除湿機がどれだけ頑張っても対処できないのが、壁の内部で発生する「内部結露」です。

冬場、暖房で温められた室内の空気は水蒸気を多く含んでいます。

この湿った空気が壁の隙間から内部に侵入し、外気で冷やされたコンクリートや断熱材に触れると、そこで結露が発生します。目に見える窓ガラスの結露は拭き取れますが、壁の中で起こる結露は気づくことすら困難です。

この内部結露が厄介なのは、除湿機では絶対に解消できないという点。壁の中に溜まった湿気はカビの温床となり、知らないうちに広がっていきます。

「対症療法」から「根本解決」へ

除湿機は、今ある湿気を一時的に取り除く「対症療法」です。もちろん日常的な湿度管理には有効ですが、沖縄のRC造住宅が抱える構造的な問題、つまり「湿気がこもりやすく、逃げにくい」という根本原因を解決するものではありません。

カビの発生を本当に抑えたいのであれば、除湿機に頼り続けるのではなく、住宅そのものの調湿性能を高めるリフォームを検討する段階かもしれません。

壁が「呼吸する家」へ——調湿建材という選択肢

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけにならないようにエコカラットでリフォーム

除湿機のような電気製品に頼らず、壁そのものに湿気を吸放出させる「調湿建材」が注目されています。電気代もかからず、24時間自動で湿度をコントロールしてくれるため、沖縄のような高湿度環境には特に有効な選択肢です。

代表的なものとして「エコカラット」「調湿壁紙」がありますが、この2つは見た目も性能も異なります。それぞれの特徴を見ていきましょう。

エコカラットとは?壁に貼るタイル状の調湿建材

LIXILの「エコカラットプラス」は、今ある壁の上から貼り付けて使うタイル状の建材です。

見た目はおしゃれな装飾タイルですが、表面には目に見えないほど微細な孔(あな)が無数に開いています。この孔のサイズは1〜10ナノメートル(1mmの百万分の1〜10万分の1)という極めて小さなもの。

湿度が高いときには湿気を吸い込み、乾燥しているときには湿気を吐き出すことで、室内を快適な湿度に保とうとします。

調湿効果は、バスマットなどで馴染みのある珪藻土の約5〜6倍。LIXILの試験では、一般的なビニールクロスの部屋と比較して、窓面の結露水量が約1/15以下に抑えられたというデータもあります。

施工はリフォーム業者に依頼するのが一般的ですが、小さなサイズのものならDIYで取り付けることも可能。リビングの一面だけ、玄関だけ、といった部分的な施工もできるため、予算に合わせて取り入れやすいのも特徴です。

ただし、エコカラットはあくまで「室内の空気中の湿気」をコントロールするもの。壁の内部で発生する結露や、断熱性能の低さが原因の場合は、エコカラットだけでは十分な効果が得られないこともあります。

「貼ったのにカビが生えた」という声は、構造面の課題が残ったまま表面だけを変えてしまったケースが多いようです。

調湿壁紙とは?張り替えで手軽に導入できる機能性壁紙

「タイルを貼るのは大がかりすぎる」という方には、調湿機能を持つ壁紙という選択肢もあります。

調湿壁紙には主に2つのタイプがあります。ひとつは、吸水性ポリマー(紙おむつにも使われる吸水素材)を配合した「吸放湿壁紙」。湿度が高いときに湿気を吸収し、乾燥時に放出します。

もうひとつは、表面に細かな空気の通り道を設けた「通気性壁紙」。下地の石膏ボードに湿気を逃がす役割を果たします。

一般的なビニールクロスと比べれば調湿性能は向上しますが、壁紙は薄くて軽いため、吸える湿気の絶対量には限界があります。

エコカラットと比較すると、調湿性能は25分の1以下。沖縄のように年間を通して湿度が高い環境では、壁紙の張り替えだけで劇的な改善を期待するのは難しいかもしれません。

調湿壁紙の効果を高めるには、下地に調湿石膏ボードを組み合わせるなど、壁全体で湿気をコントロールする設計が必要です。

結露を元から断つ——内窓リフォームという選択肢

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけにならないように窓を工夫してリフォーム

カビの発生源のひとつである「窓の結露」

沖縄の冬は本土ほど寒くはありませんが、暖房を使う室内と外気の温度差で窓ガラスに水滴がつき、そこからカビが広がるケースは少なくありません。この結露対策として効果的なのが「内窓リフォーム」です。

内窓とは?今ある窓の内側にもう一つ窓を付ける

内窓とは、今ある窓(外窓)の内側に、もう一枚窓を取り付けるリフォームのことです。「二重窓」「インナーサッシ」とも呼ばれますが、すべて同じものを指しています。

外窓と内窓の間にできる空気の層がポイントです。

空気は熱を伝えにくい性質があるため、この空気層が断熱材のような役割を果たします。外の冷たさが室内側の窓に直接伝わらなくなることで、結露が発生しにくくなるという仕組みです。

内窓の効果?断熱・結露防止・防音

内窓を設置することで得られる効果は主に3つあります。

まず断熱効果。冬は外の冷気を遮断し、夏は外の熱気を防ぐことで、冷暖房効率が上がります。

次に結露防止効果。窓の表面温度が室温に近くなることで、結露の発生を抑えられます。

そして防音効果。二重の窓構造と空気層が外部の騒音を軽減してくれます。

素材選びで効果が変わる

内窓の効果は、サッシ(窓枠)とガラスの素材によって大きく変わります。

サッシは「樹脂サッシ」が最も断熱性能が高く、結露防止に効果的です。アルミは熱を伝えやすいため、アルミサッシの内窓では十分な効果が得られないことがあります。

ガラスは「Low-E複層ガラス」が最も断熱性能が高く、次いで「複層ガラス(ペアガラス)」、そして「単板ガラス(一枚ガラス)」の順です。

単板ガラスは安価ですが、断熱効果はほとんど期待できません。結露対策を重視するなら、複層ガラス以上を選ぶことをおすすめします。

内窓だけでは解決しないケースも

内窓は結露対策として有効ですが、万能ではありません。

室内の湿度が高すぎる場合や、全てが内窓でない場合などは、結露が完全になくならないこともあります。また、壁の内部で起こる結露(内部結露)には内窓では対応できません。

内窓リフォームを検討する際は、窓だけでなく、換気や断熱など住宅全体のバランスを見ながら計画することが大切です。

カビを放置するとどうなる?健康と建物への影響

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけになると身体にも影響がでます

「少しくらいのカビなら大丈夫」

そう思って放置していませんか?カビは見た目の問題だけでなく、住む人の健康と建物そのものに深刻なダメージを与える可能性があります。

風邪だと思っていたらカビアレルギーだった

カビが放出する胞子を吸い込むことで、さまざまな健康被害が起こる可能性があります。

よく見られるのがアレルギー症状です。

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなど、花粉症や風邪とよく似た症状が現れます。「季節の変わり目で体調を崩した」と思っていたら、実は家のカビが原因だったというケースは珍しくありません。

さらに深刻なのが呼吸器への影響です。

カビの胞子を繰り返し吸い込むことで、気管支炎や喘息の症状が悪化することがあります。免疫力が低下している方や高齢者、小さなお子さんは特に影響を受けやすいため、根本的な対策を検討することをおすすめします。

カビの先にある「腐朽」という問題

カビそのものは木材の表面に繁殖するため、直接的に建物の強度を下げることはありません。しかし、カビが発生している環境は、建物にとってもっと深刻な問題を引き起こす可能性があります。

それが「木材腐朽菌」による腐朽です。腐朽菌はカビと同じく高湿度の環境を好み、木材の主成分であるセルロースやリグニンを分解して木材を腐らせます。

カビが発生しているということは、腐朽菌も活動しやすい環境が整っているということ。つまり、カビは「建物の劣化が始まっているサイン」と考えることができます。

腐朽が進むと木材の強度は著しく低下し、最悪の場合は建物の構造そのものに影響を及ぼします。また、腐朽菌が繁殖した環境はシロアリにとっても好都合です。

湿気→カビ→腐朽菌→シロアリという連鎖が起きると、修繕費用は一気に膨らみます。

早めの対策が結果的にコストを抑える

カビを放置すればするほど、健康被害のリスクは高まり、建物の修繕費用も増えていきます。「まだ大丈夫」と思っているうちに対策を始めることが、結果的には一番の節約になるのです。

沖縄のカビ問題はリフォームで根本解決を

沖縄のコンクリート住宅がカビだらけにならないよう根本的な解決がおすすめ

ここまで、沖縄のコンクリート住宅でカビが発生しやすい原因と、その対策について解説してきました。

沖縄の高温多湿な気候と、コンクリート住宅の構造的な特性が重なることで、カビは「起きて当然の問題」になっています。除湿機やエアコンの除湿機能だけでは、壁の内部で起こる結露や、構造的な湿気の問題には対応できません。

根本的な解決には、建物そのものに手を入れるリフォームが有効です。最新の調湿建材の導入や内窓の設置など、住宅の断熱・調湿性能を高めることで、カビが発生しにくい環境を整えていきましょう。

どこから手をつければいいかわからない方へ

「うちの場合、何をすればいいのかわからない」という方も多いと思います。カビの原因は住宅ごとに異なるため、まずは現状を確認することが大切です。

窓まわりの結露がひどいのか、押入れや収納の中がカビやすいのか、壁にシミが出ているのか——症状によって最適な対策は変わります。

地元のリフォーム会社に相談するメリット

カビ対策のリフォームは、施工後のアフターフォローも重要です。沖縄の気候を熟知し、施工後も継続的にサポートできる地元の業者に相談することで、長期的に安心して暮らせる住まいを実現できます。

沖縄の気候とコンクリート住宅を知り尽くした弊社タイホウ建設では、お住まいの状況を確認した上で、必要な湿気対策をご提案しています。

「カビがひどくて困っている」「何度掃除しても再発する」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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記事企画監修

リフォーム業界10年以上、タイホウ建設代表の嘉手苅です。
若い頃はDTPオペレーターでデザインの作成業務に携わり、その後このリフォーム業界へ。それまでのスキルを活かし図面の作成、ITを活かした職人さんとの連携の仕方の工夫、デザインや色の使い方の提案等、他の施工管理者とはまた違った特色を持つ者になったと思っております。リフォーム業界に入ってから学び得た建築の知識で多くの皆さまに笑顔と豊かな空間を提供していきたいと思います。
■所持資格
・建築施工管理2級数
・一般建築物石綿含有建材調査者

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